お盆に実家の墓参りと親戚の墓参りに行って気づいたことがあります。
先にお供えされた線香とろうそくの燃えカスが香炉に残っているのですが、ほとんどのお線香が、先端の数センチだけ燃えて残っている状態になっていることです。
お墓参りでは、束になったお線香を包んである紙を外しててお線香に火をつけるのですが、その紙が残っているところで大体お線香は消えてしまいます。
これが長寸(約25cm)のお線香だと、半分以上、中には5cm程しか燃えていなく、ほとんど残っている状態になってることも多く、これではお線香の本来の意義と使い方からかけ離れてしまいます。
お線香の意味とは
お線香をお供えするということは、香煙を通じて仏様とお話をすることであると言われています。
自分の身を清めたり、仏様のお食事といった意味合いもあるようですが、なによりも良い香りで心を落ち着けて故人と会話をする、コミュニケーションを取る、そのためにお線香があるといっても過言ではありません。
世界的にも香りの歴史というのは宗教的儀式と関係が深く、「香り」は宗教の広まりとともに発展してきました。
お香から発生する「煙」は、洋の東西を問わず祈りと深い関係があり、また日本でも「香道」という伝統的な芸道がありますが、香道においては香りを「嗅ぐ」とは言わず、「聞く」と表現するとか。
「香り」がコミュニケーションであることの証でもありますね。
お墓参り時のお線香の使い方
まず束になったお線香を使う場合は、周りの紙巻きを全て取り外し、バラにします。こうしてバラにした方が空気に通りが良くなって火がつきやすくなります。
そして、お線香の先端全体に火をつけて煙が出るのを確認しましょう。
お線香立ては寝かせるタイプのものもあります。
このタイプであればお線香の燃えカスがしっかりと受け皿に落ち広がらないので、手入れも楽です。
番外編
ただし、わざと紙巻きを残して、線香をすべて燃やさないようにしている方も少なくないかもしれません。
とくに長寸のお線香であれば、全部燃えてしまうと、香炉の燃えカスが多く、おそうじが大変になる側面もありますよね。
かといって、数センチだけ燃やして終わりというのも味気ないので、そういった場合は短寸(約18㎝)のものを使用するのが良いと思います。
また、お盆の墓参りであれば、暑くて長いこと墓前で手を合わせることができない現実もあるので、わざと紙巻きを残している方もいるかもしれません。
まとめ
なんとなく儀礼的にお線香をつけていた方も、お線香の意義や本来的な使い方を知ることで、その使い分けができるのではないでしょうか。
また、香りでお線香を選んでみるのも、いつものお墓参りとはまた違うより深いコミュニケーションの充足を味わえるので、オススメですよ!
“お線香の使い方、間違っていませんか?お盆のお墓参りで気づいた事” への 1 件のフィードバック
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