お墓のちょっとした補修は自分でやる方がかしこい?

年数が経ち、お墓が古くなってくると、お墓のいろんなところが気になってきますね。
お墓のどこが気になるかについては、以下の順番になるのかなと思います。

  1. 汚れ
  2. 花立、線香立て、ロウソク立てなどの金具、また香炉の使い勝手
  3. 目地(石と石のつなぎ目)のほころび
  4. 納骨堂の中(湿気、骨壷の傾きetc)
  5. 土間コンクリートのひび割れ

その家のお墓によって、施工時期や構造、もちろん建てた石材店も違うので、気になるところは必ずしもこの順番とは限りませんが、おおむねこんな所が気になってきているようです。

では、ここでクエスチョンです!この5つの中で、石屋さんに連絡せずに、自分でできる(直せる)ものは何番だと思いますか?

2、4番であれば、自分で取り替え可能だったり、作業もそれほど難儀せずにやれる場合があります。(ただし、2番の金具交換でも補修工事が必要な場合もあります)

3番に関しては、自分でやらないほうが良いでしょう。以下、その理由を説明していきます。

目地を自分で補修するデメリット

「父が生きているときにお墓の目地を自分で直したのですが、それをやり直してほしい」といったご相談が、ときどきあります。

そう。意外かもしれませんが、目地を自分で補修されている方は少なくないようです。それだけ、そこのほころびで困っている方が多いということかもしれません。

ここ、5、6年前くらいの施工からは、この目地施工もしっかりと石材用接着剤を使うようになっているため、持ちが格段に上がりましたが、それ以前の施工では、セメントで目地をふさいでいるため、どうしてもそのセメントが剝がれてしまいます。
それを放っておくと、そこから水が染み込み、ちょうどそのつなぎ目あたりが黒ずんでいくのです。

また、目地部分は目立つところでもあるので、それだけ目につきやすい=自分でやってみよう、となるのかもしれません。

こちらは、香炉を新しくしたいというご依頼と同時に、先代がご自分で直した目地をやり替えた事例です。

目地部分の白いところが、先代が自分で補修した跡

竿石とその下の上台のあいだ、また上台と中台のあいだは、補修した目地のすき間から水が侵入し、黒ずんでいるのがわかると思います。

自分でやるのは、お金をかけたくないからだと思います。
まれに「昔、こういう仕事をしていたから自分でやる」という方もおられるかもしれませんが、お金をかけたくないという理由で自分で直した場合、じつはよりお金がかかってしまうことがほとんどです。

目地のやり替えをするときには、まずお客さまが施工した目地を取り除かないといけません。その作業も簡単にできる場合もあれば、奥にまで入り込んでしまって取り除くことに難儀することもあります。

ただの目地施工であれば、その施工代だけしかかからないものを、取り除く作業が加わることで、料金がその分プラスになってしまいます。

目地のやり直しと香炉が新しくなりました

もちろん、自分でもキレイに施工できれば問題ないのですが、これはプロでもなかなかむずかしい作業なので、DIY感覚でやるには見た目と防水の面からも、おススメしません。

自分でやれる納骨堂内の整理

目地の補修はプロの力を借りたほうが、長い目でみると結果的に安あがりますが、「自分のお墓だし、自分でやれることはやりたい」という方には、4.納骨堂の中(湿気、骨壷の傾きetc)の作業をおススメします。

納骨堂内に湿気がある、または地下からの水を納骨堂内の土が吸い上げてしまい、骨壷が傾いている、破損している、というケースです。

まず、骨壷を納骨堂内からいったん出して、敷いてある土の上に玉砂利をなるべく平らに敷きます。

もし骨壷が破損していた場合は、新しい骨壷を用意しましょう。葬儀社さん、またはスナダ石材でもご用意できますので、ご相談ください。
骨壷に新たに名入れをされたい場合は、菩提寺のご住職にご相談すると良いでしょう。こちらに関しても、スナダ石材からお寺をご紹介できますのでお問い合わせください(スナダ石材からのご紹介・骨壷名入れ 10,000円)。

ただし、納骨堂の大きさが小さい場合、納骨堂でかがんで作業しないといけないので、その自信がないときは、無理せずにぜひ私どもにご相談ください。

 

お墓のちょっとした修繕。
古くなってきたお家をリメイクすることも流行っていますが、お墓の場合は長く維持していくものである以上、プロにまかせた方が結果的に安上がり、メンテナンス的にもメリットが高いです。

他にもお墓の補修事例を紹介していますので、ぜひご参照ください。

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