20年前に墓石の上の竿石だけをリフォームしたお客さまからご連絡がありました。内容は、「コンクリートのひび割れが気になっているので、直してほしい」というもの。
待ち合わせをして墓地に一緒に向かうと、見せていただいたのは、なかなか個性的なお墓。
納骨堂がコンクリート仕様になっていますが、現在80代のお客さまがまだ若いときに、お義父さまが「お金のない若い者のためにワシが作ってやる」と建ててくれたお墓だそうです。
20年前に、竿石と納骨堂の上、天端(てんば)に敷かれていた玉砂利部分を新しい石に据え直したのですが、さらに月日が流れ、そのコンクリート納骨堂に大きなヒビが入ってしまいました。
コンクリートの強度は石の強度と比較すると、やはり劣ってしまうので、これ以上ひび割れが大きくならないようにしないといけません。
ほんとうは納骨堂を石で新しく作り直すのが理想ですが、今回のお客さまの場合は、関東にお住まいの息子さまが、地元出身の奥さまがお亡くなりになった際に、そちらでお墓を建てているので、もしかするとお客さまご夫婦はこの富山のお墓に入らない可能もあるそうです。
そのため、このお墓にはあまりお金をかけられないということで、どこも新しくせず、とにかく見た目をキレイにすることを第一優先としました。
あのヒビ割れた部分は、このように補修。
墓石を後ろから見ると、納骨堂が新しくなっているかのようにキレイになっています!
人間も年をとると、いろいろとお手入れが必要になりますよね。
お墓は新しく建て替えることができますが、人間のように、その素材を生かしたまま、このように「お手入れ」することも可能です。
化粧でいえば、シミを隠すコンシーラー的な対処法となりますが、それも一つの知恵。
そのお墓によって、やれることとやれないことがあり、どこまでの仕上がりを望むかによっても対処法は一つではないのですが、今回はお金をかけずにお墓をキレイにする事例をご紹介しました。
—墓石の汚れ、黒ずみ、花立やロウソク立てが古くなってお悩みの方は、「お墓の味方・スナダマン!」にご相談を。