大掃除も終わり、最後に墓掃除をして今年の締めを気持ちよく迎えられる方もいらっしゃるかもしれませんね。そして、新年を墓参りからスタートされる方も多いかと思います。
今日はそんな節目のお墓参りのときに気をつけていただきたいことをお伝えします。
ロウソクの火は〇〇〇〇〇にしないように!
お花を供え、ロウソクと線香に火をつけ、新年の挨拶を終えたそのとき。
ロウソクの火はどうしますか?
- 冬なんだし、そのうちに消えるだろうとそのままにしておく
- 新年だし、せっかく点けた火を消すのは寂しいので消さない
このように、ロウソクの火を消さずにお墓参りを終えていませんか。
最近のロウソク立ては風防付きになっているものが出てきているので、ロウソクが燃え尽きるまで点けたままにしておく方も少なくないかもしれません。
でも、これはあまり良くないことなんですよね。
新年の墓参りの季節は冬。冬の外気温は当然低いです。
かたや、ロウソクの火は1000℃を超えます。外気にさらされて冷たくなっている香炉の石がロウソクの火で急激に温度が上昇する状態になります。
たしかに石は火には強いので燃えたりすることはないですが、耐熱性はそれほど強くありません。また、外気との温度差も加わることで石の結晶同士の結びつきが脆くなるため、ロウソクの火は点けたままにしない方が良いのです。
墓石に使われている石は御影石と呼ばれるものが一般的です。御影石に限らずですが、石は鉱物の集合体なので、石種によって鉱物の構成比率は違います。鉱物それ自体は加熱により熱膨張が起こりますが、それぞれの鉱物の膨張率が異なるため、鉱物同士の結びつきに不一致が起こってヒビ割れにつながります。
香炉の内側は熱で高温になっていますが、外側は外気で冷たいこともヒビ割れの要因になってきます。内側は熱で膨張しようとし、外側はまだ熱が伝わっていない状態で引っ張り合い、その許容範囲を超えて、はじけてしまうということです。
真冬のヒビ割れの原因になる可能性があるので気をつけましょう
ロウソクの火はなるべく点けっぱなしにしない。これを念頭に置いていただき、新年のお墓参りをおこなっていただけたらと思います。
石種によっても違いがあるため一概には言えませんが、火に強い石も温度差や耐熱性には脆い面があるという性質を理解しておくと良いですね。
それでは皆さま、良いお年をお迎えください!!