お母さまの納骨をひかえたお客さまから、こんな問い合わせがありました。
「江戸時代のお墓で納骨するのも35年ぶりだから、納骨できるかどうか分からないので見てほしい」
35年間、お墓の中を開けたことがないので、もし納骨できなかったら困るということでした。
30年以上前の納骨であれば、そのときは現在のまもりびとさまはまだお若く、納骨時の記憶もないことがほとんど。
ご自身が親御さんを納骨するときに心配になるのは、当然です。
遺言で、お墓は必要ならば修繕しても良いけれど、江戸時代から続く墓の上の方はそのまま残してほしいとあったそうです。
前回の納骨時、35年ほど前に下の土間コンクリートと墓石の下の台はリフォームしてあったので、今回は納骨堂内を整理すれば納骨は問題ないため、墓石クリーニングと金具交換の施工をおこないました。
江戸時代、およそ400年前に建てられており(もとは個人墓)、いくつもの時代を見つめてきたお墓。
前回の大幅なメンテナンスがおよそ30年前ということですので、30年ごとにメンテナンスしていけば、お墓には400年の持続可能性があることに!
世界的にもあらゆる産業がSDGs(持続可能な開発目標)を目指す現代。
昨今、お墓を維持していくのが困難な面ばかりがクローズアップされていますが、お墓にもともと備わっているSDGs的な面を見直し、そのために私たちができることを、これからも見つめていきたいです。
今回、施工させていただいたお墓とまもりびとさまから教えられた学びでした。